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ISSの月面通過を望遠鏡で初撮影

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これまで、ISSの月面通過ISSの日面通過を1回ずつ撮影したが、いずれもビデオカメラにテレコンバージョンレンズを付けての撮影だった。月面通過のときは機材の運搬と設営撤収の問題で、日面通過のときは自宅だったので運搬は問題ないが太陽フィルタの問題で望遠鏡は使えなかった。

今回、比較的近所で月面通過があって、電車で乗り換えなしで行った先の駅前で撮影できそうなこと、前回の様に撮影後大急ぎで撤収して終電に乗らなくてはならないわけではない時刻に見られること、で、電車移動で望遠鏡を運んで一眼レフの直焦点で撮影してみることにした。できればバックアップでビデオカメラのセットも持って行って同時に撮影したかったが、今回は望遠鏡の電車移動が初めてということで、あまり荷物を増やさないように望遠鏡と一眼レフだけにした。

望遠鏡の運搬等に関しては別記事にするとして、目的地に到着。平日夜の駅前の通路で望遠鏡を設営してスタンバイしているが、特に通行人は興味を持つような人もいなかった。幸運なことに月はきれいに見えていた (でないとISS通過も撮影できない) ので、興味がある人がいたらISS通過の撮影が終わったら月を見せてあげればいいかと思っていたが、全然誰も寄って来ることがなかった。

ISS月面通過撮影風景

それはともかく、つつがなく準備も終えて、試し撮り。普通に月を撮るときは、そんなに極端にはシャッター速度は短くしないので、ISOもそれほど上げないが、ISS撮影の場合はISSの動きを止めないといけないので、できるだけ短いシャッターを切る必要がある。ISOを常用の最大で3200にして、試し撮り。このくらいの月齢では1/500か1/1000で適正露出ぽいが、1/2000でもまあ少し暗いぐらいなので、ISSの動き優先で1/2000にセット。

また、ビデオの場合は少しぐらい長く回してもどうということはないので10秒以上手前から回していたが、静止画の連続撮影だと画像ファイルが膨大になってしまうので、通過予定時刻の前後合計5~6秒ぐらいのつもりでレリーズを押し続けることにする。連続撮影は、内蔵のバッファにおさまる間は機会的速度の許す限り高速に撮り続けられるのだが、RAWで撮るとデータ量が多いのですぐにバッファがいっぱいになってしまい、そこから後は低速になってしまう。通過時刻の1秒間くらいをピタリ狙い撃ちすればバッファの範囲でおさまるかもしれないが、通過が予報時刻とズレることもあるし、自分の押し時間がズレることもあるだろうから、先述のように余裕を持って撮る。すると、肝心なところで低速になってしまったりしたら困るので、RAWはあきらめてJPEGのみで撮影する。これだと、バッファに頼らなくても最高速でずっと撮り続けられる。ちなみにEOS 60Dの連写速度は1秒間に5.3コマ。ビデオで撮影した場合には、1秒60フィールド撮れているので、それに比べると相当さびしい感じがするが、その代わりに解像度の高い画像に期待である。

さて、時間が来ていよいよ本番。ただ、レリーズを時間の間押し続けるだけ。結果、少し出遅れたか、多少軌道の予報とのズレがあったのか、撮り始めて1秒くらいのところから3コマ分、ISSの姿が写っていた。月が欠けていることと、連続撮影速度を考えるとそんなところだろう。写っていた3コマを比較暗合成したのが下の写真。

ISSの月面通過ISSの月面通過 2014/10/03 19:45 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) 直接焦点, ISO3200, 1/200sec×32コマを比較暗合成

画面下中央少し右寄りから、左上に向かって進み、3つ目の機影は雲の海の暗い部分の端付近にかかっていて少し見づらい。今回の撮影場所は予報の中心線のきっちり真上というわけではなかったが、もう少し真ん中寄りを通過するつもりだったのだが、結果としては予想より中央からはずれている。機影のみかけの大きさは、前回の月面通過と日面通過で、ISSとの距離の違いによって結構違ったのがわかるが、今回は前回の月面通過のときとあまり違わないくらいの距離だったので、やはりあまり大きく写っていない。

更にもうひとつ、月が半月近いということは、太陽が真横方向にあるということで、太陽電池パネルはそちらに面積がめいっぱいになるような角度に動かされているはずである。従ってこちらからはバネルがあまり広がって見えない状態になっているのも、機影があまり大きく見えない要因のひとつである。

わかりやすいように真ん中のコマをdot-to-dotで拡大したのが下の写真だが、期待したほどにはくっきりと写っておらず少々残念だ。これならむしろドット数は少ないものの、太陽面通過のときのH字型に写っている形の方がISSぽく見える。もっとピントをきっちり合わせないといけないのだろうか。あるいはこの鏡筒ではこのくらいにしか写らないのか。クレーターなどを見てもこれだけ拡大してみるとかなり甘い画像になってしまっているが、月の画像として見る場合には枚数を撮ってRegistaxするといった方法をとることができるが、ISSの場合はそうはいかない。

ISS拡大

まあ、さほどくっきりしていないとはいえ、よく見ればおおまかな部分はわかる。左右両端のごにゃっとした部分が太陽電池パネルで、中央部分に太く見えるのは放熱パネルの部分だろう。中央から細く飛び出しているところが与圧モジュールの部分だろう。

今後は、この前の日面通過のときくらいの距離で、太陽電池パネルもこちらに向かって開いているようなときに望遠鏡で撮影してみたい。



コルキットスピカ製作

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昨日は、星空案内人講座の一環で、コルキットスピカを制作した。コルキットスピカ (以下、「コルキット」) は、格安望遠鏡には粗悪品も多い中、低価格な割に高性能と評判の安価な望遠鏡組み立てキット。初心者がちゃちな安い望遠鏡を買うなら、こちらの方がずっといいと言われている。同じような立ち位置のものにもうひとつ、星の手帖社の組立て望遠鏡というのもある。実は、いずれも評判は聞くが、実際に自分で作ってみたことはなかったので、今回が初めての経験だ。

今回の講座での組立て会では、コルキットの基本セットだけでなく、オプションの天頂ミラーや、標準添付の12mmの接岸レンズに加えて20mmの接眼レンズ。そして、小型の三脚 (SLIK Baby) まで提供され、至れりつくせり。

コルキットスピカ コルキットスピカの部品

キットの写真と、中身を全部取り出したところ。実は全部ではなく、たくさんの部品が入れ子になって収納されているのだが、この写真を撮った時に抜き出し忘れていたものが1つあった。

首尾よく組立ては進み、後でデコったりするために、木製の三脚座やファインダーは接着剤で貼り付けてしまわずに輪ゴムなどで仮止めにしておく。私は、USBカメラの工作のためにと思って、パーマセルテープを持ってきていたので、三脚座の方はそれでぐるりと巻いて止めた。

後で撮った写真だが完成したところがこんな様子。(ちなみに、ファインダーの対物側の端にパッチが貼ってあるのは間違い。)

コネキットスピカ+三脚

できあがったら、私は眼視もそこそこに、今回このために持ってきた天体用改造USBカメラをアイピースに取り付けて、皆も完成して試し見している間、自分はもっぱらこのカメラの映像をパソコンの画面で見ていた。こちらについては、また別記事で詳しく。パソコンに画像が写っているところの様子を撮っておけばよかったが撮っていなかった。残念。USBカメラからの画像も保存しておけばよかった。

コルキットにUSBカメラ接続

さて、実際に使ってみると、ピント合わせがなかなか難しい。用意されていた三脚はおそらく値段の割にはそこそこのものではあるが、そうはいっても安い小さな三脚なので、安定性は期待できない。ピントを合わせようと筒をスライドさせるには望遠鏡を揺らしてしまうので視界が安定しなくてピントの変化をとらえにくい。これは、もっとしっかりした三脚に載せれば改善するだろう。

目標に向きを合わせるのも、三脚の動き自体はまあスムーズではあるがしっかり固定するとネジを締め切ったところで少し向きがズレてしまうようで、特にUSBカメラで見ていると眼視よりも視界が狭いので、目標をピタリ画面中央に固定するのがなかなか厳しかった。ここは微動雲台が欲しいところだが、安いものでもコルキットのオプションとして提供されているビクセン製の微動雲台で、コルキットとこの三脚を合わせたくらいの値段がする。しかし、コルキット専用ということでなくて、ポラリエで写真撮影するときなどのためにも微動雲台は欲しいものなので、どんな微動雲台がいいか悩むところだ。

ところで上の写真にも写っているこの三脚。女性向けのかわいい系のデザインのもので、ちょっと自分が普通に持ち歩くには見た目的にあまりふさわしくない。去年は黒いデザインのもので、その残りが少しあると言っていたのを聞き流していたが、そちらをもらっておけばよかったか。

帰ってから、コルキットの鏡筒に、このために事前にNexStar 5SEの鏡筒に似た色で質感もメタリックなのに似せてホログラムパターンのキラキラのついたシートを買ってきてあったものを巻きつけてデコ。ピギーバックマウントに乗せてみた。ちょっと色合いが違うが、なかなかいい感じだ。三脚座はパーマセルテープで非常にしっかり固定できていたのでまたパーマセルテープで止めておいたが、太い黒ストライプが入ってしまう。デザイン的にどうだろう。本来の通り直接設置ぉく剤で貼り付けた方がいいか。それなら、三脚座そのものは木の材質そのままより、黒くでも塗った方がいいかも。架台に同架しているので、ここではコルキットのファインダーは取り付けていない。ファンダーも素材感のあるままなので、使うときには何かデコっておいた方がいいか。

NexStar 5SEに同架したコルキットスピカ


USBカメラ天体用改造 (その8) ― コルキットに装着

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前の記事に書いたように、コルキットスピカに天体用改造USBカメラを装着して使ってみた。そもそもずいぶん以前に少し試した後放置していたUSBカメラ天体改造に再びとりかかったのは、コルキットで使うためであった。

ここまでは、自分の望遠鏡で使うために、31.7mmのスリーブを取り付けて試していたが、コルキットは接眼レンズが規格サイズで取り替えられるようになっているものの、最近の一般的な望遠鏡で使われている31.7mmのアメリカンサイズではなく、昔よく使われていた24.5mmのツァイスサイズといわれるものである。簡単に両方に使い分けられるように、カメラには太い方の31.7mmスリーブを付けたままで、そこに取り付けて24.5mmに変換するアダプタを使ってコルキットに装着すればいいと考えた。太い方から細い方に変換するので、あまりうまくないができなくはなさそうである。市販品もないことはなさそうだが、ただの筒にいい値段がするので、望遠鏡、カメラとも安価な今回のセットには相応しくない。塩ビ製の水道管ジョイントのようなもので、ぴったりの太さのものはないので適当な太さのものを買ってきて、片方は31.7mmスリーブの内側に、片方は25.4mmより少し細くなるように (後で現物合わせするため) パーマセルテープを巻きつけて太さを調整。パイプの内側にも迷光を避けるために、パーマセルテープを貼っておいた。

これで、当日組立てたコルキットのアイピース部に、太さ合わせをして差し込めばOKと思っていたが、太さ合わせをする前はスカスカのつもりが既に非常にきついくらいだった。後でよく調べたら、ツァイスサイズは1インチの25.4mmかと思い込んでいたが、実際は24.5mmだった。元のパイプがそれより太くなくてよかった。

ともあれアイピース部にカメラは装着できて、窓の外の建物に向けてみるが、実はこちらは少々予想して心配していた通り、コルキットの接眼筒を一番奥まで入れてもピントが合わない。カメラの撮像素子はカメラの本体の表面より奥の方にあって、本体の表面に31.7mmスリーブが着いて、その先に24.5mmのアダプタがついているので、ずいぶん長くなっている。結像面が接眼筒の口からかなり離れたところになってしまうので、そういうことになる。それで、アダプタ使用による31.7mmサイズとの共用はあきらめて、パーマセルテープで貼り付けてあった31.7mmのスリーブを剥がして、アダプタにしていたパイプを直接カメラの本体に貼り付け直した。

24.5mm用改造USBカメラ

これでピントも合うようになったが、前に書いたように、ピントをきっちり合わせるのも、目標物にきっちり向けるのも、少々難しい。とはいうものの、講座で課題の看板の文字も、東京タワー先端部のアンテナエレメントもきっちり確認できた。と、ここまでが、講座の当日。本当は晴れればポラリエとしっかりした三脚を持って行こうと思っていたが、観望会はなさそうなので、荷物になるので持って行っていなかった。

講座翌日も台風接近の影響で天気が悪くてなかなか実際の夜空に向けられず、一昨夜はときたま雲の隙間から月が顔を見せるのでがんばったものの、見えたと思って作業し始めたらすぐに隠れてしまうのを繰り返すばかりで、結局全然撮れなかった。昨夜も雲が多いなか、隙間を縫ってもう少しよく月が見られたので、なんとか皆既月食前夜の月をコルキット+改造USBカメラで撮影することができた。下はその様子。パソコンを床近くに置いているので、月の写っているパソコンの画面を入れながら実物の月までは一緒に撮れなかった。

KOL-Kit Spica w/ USB Camera

そして、このとき撮影した動画の1コマ切り出したものがこれ。

Moon by KOL-Kit Spica w/ USB Camera
2014/10/07 Logicool C270, Orbys KOL-Kit Spica (D40mm f420mm F10.5)

結構前を雲が流れていて、なるべく雲の薄いコマを取り出したが、それでも動画で見ていると結構雲がかぶっているのがわかるのだが、静止画にしてしまうと、重なっている雲が模様のようにはっきりと見えるわけではないので、なんとなく全体にぼやけてるように見える。

もともと満月近くなので、前体にのっぺりした絵になってしまうのが、余計にぼんやりしてしまった感じだ。

画面左半分に黒い点が3つあるが、これは撮像素子面についたゴミ。後で掃除したらなくなった。元のカメラのレンズを取り外してむき出しになってしまっているので、ゴミが着くのはある程度仕方ない。

また、画角はこんな感じで、短辺が月の直径の半分くらいか。迫力がある感じはするが、月全体が見えるわけでもなく、細かいクレーターが仔細に見えるわけでもなく、ちょっと中途半端な感じもする。

月が欠けた頃に、そしてもっときれいに晴れてるときに、欠け際のクレーターがどのくらいに見えるか、また見てみたい。

元の動画はこちらに。こちらも、動画再圧縮のせいで、余計にのっぺりしてしまっている感じがする。

あと、動画のキャプチャには (その5) の記事で紹介したSharpCapを使っているが、圧縮コーデックの選択ができないのかよくわからなくて、全部生で記 録されているので、ファイルサイズが非常に大きくなってしまって困る。もうちょっと調べるか、別のキャプチャソフトを探してみよう。それもあって、この動画は最高解像度ではなく、640×480で記録した。CPU性能ということもあるが。

それから、高解像度の設定だとモニタしている画面がはみ出てしまうことを (その7) の記事に書いたが、それは、SharpCapに表示のズームの機能がちゃんとついていて、縮小すればいいことがわかった。

最後に、USBカメラとは関係ないが、コルキットスピカにPowerShot S120でコリメート撮影して撮った画像。低倍率のアイピースでカメラ側を望遠にするのと、高倍率のアイピースでカメラ側はあまり望遠にしないのとどちらでもできるが、これは後者の方。

Moon by KOL-Kit Spica w/ S120
2014/10/07 23:06Canon PowerShot S120 (10.8mm F3.5 ISO 100, 1/50sec), Orbys KOL-Kit Spica (D40mm f420mm F10.5), 12mm eyepiece, collimate, trimming


皆既月食残念記

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昨夜は全国で皆既月食を楽しまれた方も多いと思うが当地では終始曇天で、ほぼ全く見られなかった。

今回の皆既月食では、各地で観望会も開催されていたが、いちおう自分の機材で写真を撮ったりもしたかったし、自宅で見ることにしていた。普段はマンションの自分の階付近で星を見ているが、今回は、裏の駐車場脇からだと東の空が開けていて地平線付近は除いて全過程を地上からでも見られることもあり、月食の時間帯も一般の人にとって常識的な時間帯に全部おさまっていることもあり、そこに機材を持ち出して、マンションの住人や道行く人達にも見てもらう「にわかご近所観望会」にしてみたいという計画だった。

まあそうすると、自分で真剣に連続撮影とかはしにくくなるが、まあそういうのは他にもたくさんの人がやるだろうから、いいことにして、天王星が近くに見えるのだけは興味深いから撮りたいなくらいに思っていた。天王星は月に近づいているのだが、月が皆既の間で一番近づいているときでも、望遠鏡の直焦点ではちょっとおさまらない位置にあるので、カメラレンズの最望遠で狙うことにしてポラリエに載せ、望遠鏡の方はみなさんに眼視してもらい、あとついでに人がたくさんいたら同時に見てもらえるようにコルキットも。という計画だった。

雲模様を気にしながら、会社を少し早く上がって、帰宅し、道すがらちょうど黄色い色をして昇ってきた満月がちらりと見えたが (このとき写真を撮っておけばよかった)、家に着いたら既に雲に隠れて影も形も見えず。どうもその後も前夜前々夜にコルキットで月を見ようとしていたときほどにも雲の隙間から姿を表す気配がないくらい曇っている。

全く見えもしないのに、道の前で望遠鏡出して待っててもアホみたいなので、雲行きがよくなるまでは、一応全部の機材は持って、自分の階の非常階段のところで待機。iPhoneでネットの情報を見ていると各地でよく見えているらしい。職場のある都内にいたら見えていたのにと思うが、致し方ない。こちらでは待てど暮らせど全く姿を見せず。

しかしやがて一瞬雲が薄いところから光が見えたので、急いで望遠鏡の自動導入のアライメントを取る。これで姿は見えなくても常に月のある場所は狙っていられるようになったが、月の姿はすぐに見えなくなって、また全然見えない状態が続く。

その後もほんの時たま姿を表すが、カメラを準備する間もなく隠れてしまうということが数度あったのみ。皆既も終わったなあと思いながら、月の方向から目を落として東の地平線を見ると、遠くに見えるマンションの明かりくらいの光が見えたりなくなってりしている。双眼鏡でのぞいてみると、なんと打ち上げ花火だった。今まで見たことはなかったが、後で方角等も確認してみると、東京ディスニーランドの花火のようだ。六本木ヒルズの屋上から何度か見たことはあるが、自宅からも見えるのはこれまで気付いていなかった。

その後また一瞬月が姿を現して、なんとか1枚は月の姿をカメラに収めることができた。

2014年皆既月食
皆既月食後 2014/10/08 20:36 Canon PowerShot S120 5.2mm, F1.8, ISO3200, 1/13sec

まだ部分食は終了しきらないが、雲が更に厚くなってもう隙間から見える気配もなさそうだし、見えたとしても今さら部分食の後半の一瞬だけ撮っても仕方ないので、もう撤収することにする。こんなことなら都内のどこかの観望会に行っておけばよかったのだが、まあお天気のことは致し方ない。

撤収作業をしながら東の地平線をよく見ると、また別の見慣れない明かりに気が付いた。上の写真にも写っている。これまた双眼鏡でのぞいてみると、大きな炎がめらめらしている。あわてて片付けかけた望遠鏡にデジイチを取り付けて撮影した。これも後で調べてわかったが、フレアスタックといわれるもの。これについてはまた別記事で詳しく。

そんなわけで、フレアスタックの方に興奮した、残念な皆既月食であった。ご近所観望会ができなかったのも残念だが、また何かの機会にやってみたいところだ。


フレアスタック

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承前。曇天によりほぼ全く見えなかった皆既月食を見るために用意してあった機材を片付けているところで気付いた、東の地平線の見慣れない明かり。望遠鏡を使って撮影するとこんな大きなな炎だった。

Flare Stack

周囲の建物がよく写るくらいにすると、炎の光が明るすぎて飛んでしまって形がわからないので、露出を変えて撮ったものをもう1枚。

Flare Stack

巨大な炎の形がわかる。この炎が、めらめらと形を変えながら大きくなったり小さくなったり、ゆらめいている。

手前の建物の向こう側から炎が上がっているように見えるので、実際にどこから炎が上がっているのかよくわからない。 月食を見ている最中 (見えないで待っている最中) に、どこだかでマンション火事があって、外で月食を見ていた人たちがみんなそっちを見てるみたいな情報を見たので、もしやその火事かとも思った。しかし、建物の火災でこんなに大きな炎が上ることもないように思うし。方角的には川崎の工業地帯の方なので、よくプラントで余ったガ スを燃やしたりするあれ (フレアスタックというとのこと。今回初めてその用語を知った) かもと思ったものの、あまりにも炎が大きいし、普段うちからよく夜景を眺めているのにこんなすごいのは見たことがなかった。もしかしたらプラントの事故で巨大な炎が上がっているのかもと も少し心配した。

ネットで調べてみると、何とわざわざ何が起こっているか現場まで見に行った人がいて、結局、通常よりは炎がすごく大きいが、特に事故などではなく、東燃ゼネラル石油で行われていたフレアスタックだったのだそうである。ここにまとめが出ている。

【現場画像】皆既月食の観測で見えた川崎の火事はフレアスタック 現地確認 10月8日

はるか私の家からも見えたくらいなので、かなり広い範囲で炎を目撃、あるいは空が赤く染まっているのが見られたようだ。

皆既月食よりもこちらに興奮した一夜であった。

そして、翌日もまた炎があがっているのが見られた。


宇宙天文検定2級受験

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昨日、予告通り、天文宇宙検定2級銀河博士を受験してきた。会場は学習院大学。はじめて足を踏み入れた。

学習院大学天文宇宙検定試験会場

星検と同様に1級は2級に合格していないと受験できないので、同時受験をする人はいないため、試験時間は4級、3級と行われた後、最後に2級と1級が同時に行われる。

試験会場を見渡すと、年配の男性率が結構高い。ひとのことは言えないが。そして、それ以外の半分が女性、半分が年配でない男性、という感じか。

前の記事の書いたように、問題数が多くて時間との戦いになる。時間が足りなくなって最後の方の問題に手を付けられなかったという事態だけは避けなければならない。ところが、1問目から考えこんでしまうような問題。その後も結構悩む問題が多く、前半でかなり時間を食ってしまった。後半、あまり考えこまないようにしてペースを上げ、なんとか試験時間2分前に最後の問題にたどりついた。従って、見直ししている時間などは全くなし。

直前の勉強でチェックしていてラッキーと思った問題もあれば、新規問題で全然見当のつかないものもあった。

自己採点はしてみたが、正解の判断の難しい問題もあり、公式の正解発表を待ちたい。


NexStar 5SEの運搬

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前後するが、先日のISSの月面通過の記事で電車で望遠鏡を運んだ際の話。

望遠鏡の運搬用には、購入時に入ってきた、鏡筒の入っていたダンボールの中箱と、その中に入っている鏡筒の形に繰り抜いた緩衝材を一緒に保存してあるので、それに入れて、折 り畳みカートに載せる。三脚は本当は何かケースに入れたいところだが、いまひとつちょうどいいサイズのものが見当たらない。先日よさそうかと思って注文し たものが、製造元でもうないといわれてキャンセルされたところだった。スキーケースに入れて見ようかとも思ったが、これはケースの方がかなり長すぎて、肩にかけるベルトのついている中間で折り返すことになり、うまく使えなかった。そんなわけで、とりあえず裸で手に持って運ぶこととした。アイピースホルダ兼用の三脚の押え板が収 まるところがないが、周囲の突出した金属板を裸のままだと危険なので、これも入ってきたダンボール箱に入れて一緒に積む。カメラや付属品一式は、いつもの大きい方のカメラバッグに入れて肩からかけるか、カートに一緒に載せる。鏡筒の箱が大きいので、電車の車 内では少々居心地が悪かったが、まあなんとか目的地まで普通に行けた。しかし、これより荷物が増えたら一人で運ぶのはちょっと持て余しそうだ。そのままでも、満員電車のときに乗るのは無理そうだ。まあとりあえず、電車が混雑していない時間帯限定で、なんとか望遠鏡の電車移動もできることがわかった。

スキーケースを試している途中に、三脚の脚のパイプが一ヶ所すっぽ抜けてしまった。以前も三脚の長さを調節する部分のプラスチックと金属パイプの接合部分が抜けたことがあった が、今度は上の端だ。どうも接着剤でくっつけてあるだけのようなのがちゃんとついてなかったのか。前のところもずっとテープを巻いたままの状態で使っているが、そのときと同様に応急措置としてパイ プを突っ込み直した状態で境目の両側にまたがるようにテープを巻いて止めておいた。運ぶときにすっぽ抜けさえしなければ、実際の使用には力のかかる向きは押し込む方向なので、前のところと同様にまあ問題ないだろう。

三脚の補修

今回は他にも壊れて、架台を鏡筒から外したときに、架台だけでテー ブルの上などに置いて倒れにくいようについているゴム足 (上の写真の上端両側に見えるもの) が、一ヶ所ベロっと取れてしまった。こちらは相手がゴムなせいか粘着性が残っていたの で、また押し付けて元に戻しておいた。使用時には三脚にネジ止めされたときに三脚のプレートと架台の間に挟み込まれてしまうので、まあ問題ない。以前鏡筒を運搬するのに、プロテッ クスのキャリーケースに入れようとしたがぎりぎり入らなかったが、いっそのことこのゴム足を取り去ってしまえば、実はうまく収まるかもしれない。そうすれ ば、ダンボール箱よりかなりコンパクトかつ運びやすくなる。


第4回宇宙天文検定解答速報発表

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予定通り昨日解答速報が発表されたので、早速最終的な自己採点を行った。自分で予想していた正解と異なるものがいくつかあったので、事前に答え合わせしていた点数よりは下がったが、それでもまあそこそこのマージンをもって合格点数に入っているようで、ひと安心した。あとは正式の合否通知を待つだけだ。

ただし、少し問題とその回答に疑問のあるものもあるが、まあ結果に影響しなさそうだし、とりあえずよしとしておくか。

問題集や過去問をやっているときから気になっていたが、正しいものを選ぶ問題と、間違っているものを選ぶ問題が混在していてまぎらわしい。もちろん4つの選択肢の正誤を全部正しく判断できていればおのずとどちらかわかるわけだが、時間が足りないからと該当すると思った方をひとつ見つけたらあとは深く吟味せずに答えてしまったりすると間違う羽目になる。これで何問か落とした人は多いようだし、自分もそうだ。一般的な試験ではこういう設問がまぎらわしそうなところには、「間違っている」というところだけ太字になっていたりアンダーラインが引いてあったりするもので、ぜひそういう配慮が欲しいと思った。

あと気になったのは、選択肢の3番が正解のものがやけに多かったこと。3がいくつも連続することも多く、こんなに3ばっかり続いていいのかと、回答者を不安にさせる。

さて、1級の問題を試しに解いてみたが、もう全然わからないので当てずっぽうで答えたものがたまたまかなり当たっていたせいもあって、合格点に達しはしなかったものの、かなり迫る勢いの点数だった。さて、しかしこのレベルの問題に多少勉強したからといって、当てずっぽうの分も含めて合格点まで持ち上げられるかというと、なかなか大変そうだ。

 



S120カメラ内にゴミ?

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IMG_2794

先日夕空の月を撮影した写真に、月のそばに斜めに黒い帯のようなものがうっすらと写っているのが気になった。なんとなく月から伸びているように見えるし幅も月と同じくらいなので、月の光だけ周囲よりかなり明るいために、何かデジカメ内の画像処理的に破綻して変な絵になったのかなとも思ったが、それにしては向きとかが妙だ。

そのときはそれだけで見過ごしていたが、後日夕空の写真を撮ると、また同じような場所に同じような形状の影が写った。で、これは写した画像の内容によるのではなく、カメラの光学系のどこかにゴミでもついているっぽいと認識した。普通にごちゃごちゃとした絵を撮っている分には全然気にならないのだが、こういう空のようなのっぺりした部分だと目立つ。

IMG_2826

また後日、カメラを横位置で撮った写真にも、画面的に同じ位置にしっかりと写っている。

IMG_2850

今までコンパクトデジカメでこういう経験をしたことはない。レンズ交換式カメラなら外から簡単にゴミが入り込むが、コンデジではいちおう密閉されているのであまりゴミの入る余地はないと思うのだが、繰り出しレンズの摺動部の隙間から入り込むのか、もともと内部のどこかにあったゴミが見えるところにやってきたのか、使っているうちに内部に何かが削れてゴミが発生するのか。

カメラで真っ白いところを映してもこの通り。ズームを最広角と最望遠にした同じように撮ってみたところ、微妙に影の位置がズレるので、ゴミは撮像素子面にくっついてるのではなく、レンズのどこかにくっついているような気がする。

IMG_2846IMG_2847

もうずいぶんの間こうなったままということは、また簡単にいなくなってしまったりしなさそうなので、影入りの写真を量産する前にさっさと修理に出すことにした。これが修理に当たるのか単なる清掃メンテナンスに当たるのかよくわからないが、まあまだもう少しのところで保証期間内なので、いずれにしろ無料で片付く。

ということでカメラを預けてきたのだが、今週の土曜日に星の撮影会があるのに、このカメラを出してしまったら60Dは星の撮影そのものに使ってしまうので、撮影中の様子のスナップを撮ったりするカメラがなくなってしまったことに後から気付いた。周囲の暗い観望会などの場面の撮影にはF1.8のS120は活躍してくれるのだが、まあ致し方ない。そのために修理に出すのを遅らせたら、今度は上がってくるのが遅れて、また別の観望会のときに手元にないということになるのかもしれないし。まあスナップは暗いと荒い絵になってしまうがとりあえずiPhoneで。


バーティノフマスク (その4) ― コルキット用

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これまでバーティノフマスクについて記事を何回か書いてきた (123) が、今回はコルキット用のものを作成してみた。というのも、コルキットのピント合わせは単に筒を摺動させるだけなので、つまみを回しながら山を探すよなうことがやりにくく、しかもwebカメラで見ているときは拡大度も結構あるので保持が不安定なために手で持って摺動させる際に画面を揺らしてしまって動かしている間はよく画像が見えない。ますます山をつかまえるのが難しい。そこでバーティノフマスクである。

その前に、一昨年カメラ用に作ったものは、どこかにやってしまったと思っていたら、冬用の上着のポケットに突っ込みっぱなしだったことが去年の冬に発見され、紙製なためくしゃくしゃになってしまっていたので、もう一度作りなおしていた。記事にはしなかったが下の写真がそれ。枠を黒い画用紙で作ったので、白いプリンタ用紙で作った前のものより少し格好がよくなったと思う。

カメラレンズ用バーティノフマスク

今回はそれとほぼ同様の素材で、ただし筒が細いので、バーティノフマスクのフチの筒になっている部分を長くしたのと、花弁状にして貼り付けてある部分を上から黒パーマセルテープで巻いておいた。出来上がりと装着状態がこんな感じ。黒くてよくわからないかもしれないが。

コルキット用バーティノフマスクコルキット用バーティノフマスク

さて、ここまで作成したのは4日ほど前だったが、天気が悪くてなかなか実際の星で試してみることができずにいたが、今日やっと晴れたので、テスト画像を撮影してみた。ピント合わせに使うのはまた明るい恒星ということで、0等星のカペラで試してみた。画面全体の画像をそのまま見せるとこんな感じになる。光量が足りなかったりするのではないかと心配したが、長い立派な干渉パターンではないものの、そこそこ写っている。望遠鏡用のバーティノフマスクで一眼レフの直焦点でモニタで見ているときもまあこんな感じだった。

カペラのバーティノフマスク画像

この画像を並べるとちょっとわかりにくいので、以下は星の部分だけ切り出して拡大してお見せする。

順に、合焦時、少しだけズレた時、だいぶズレたときの、それぞれ干渉パターン像と、マスクをはずしたときの実際の恒星像である。

A干渉パターンA恒星像

B干渉パターンB恒星像

C干渉パターンC恒星像

恒星像だけ見ていると、いっしよに並べて比べてみないとわからないくらいの違いも、ちゃんとパターンのズレとして判別できるのがわかる。

もっと暗い星だとどうだろうかと、近くの同じぎょしゃ座のβ星の2等星で試してみたが、それでもまあちゃんとわかる程度には写っていたので、1等星が見当たらなくてもなんとかなりそうなくらいだ。


アストロソーラーフィルターと巨大太陽黒点

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バーティノフマスクに続いて似たような工作だが、今度はバーダープラネタリウム社のAstroSolar Safety Filmを使って、NexStar 5SE用に太陽フィルタを作成した。

今日ISSの太陽面通過が近くで見られるのを、今度はビデオカメラにテレコンとNDフィルタだけではなく、月面通過のときのように望遠鏡と一眼レフで撮影するためである。そんなつもりをしていたところに、太陽に巨大黒点が発生しているのが話題にのぼっているが、もちろんこちらの観察にも使える。

望遠鏡用の太陽フィルタは、ガラス製のしっかりしたものもあるが、ずいぶんな値段がする。一方、このバーダープラネタリウム社のものは、ペラペラのフィルムで、自分で枠を作って貼り付けるなどの工作も必要だが、それほど高価ではないので、これを使っている人は多い。

以前、望遠鏡用のバーティノフマスクを作成したときは、100円ショップでうまく枠に流用できるようなプラスチック製の製品を買ってきて分解して貼り付けたが、今回はそのときのようの載せるだけではいけなくて、鏡筒にすっぽり被せて簡単にはずれないようにしないといけない。カメラレンズやコルキット用のバーティノフマスクのときに倶楽部て大きいので、ふにゃふにゃになってもいけないので、画用紙ではなく、「厚紙」と称したボール紙のようなものを100円ショップで買ってきた。

きれいに円形に切り抜くために、コンパスカッターも100円ショップで買ってきたが、これは試してみると、紙が厚すぎて、力を入れるときれいに円形に切れないことがわかったので、結局コンパスで描いた線に沿って普通のカッターで丁寧に切り進んだ。コンパスカッターはもっと薄手の紙用ということのようだ。

フィルムを下手に貼ると、ぐちゃぐちゃになって収拾がつかなくなるかと思ったので、まず望遠鏡にはめるための枠を作り、フィルタは別に厚紙をドーナツ上に切り抜いたものに両面テープを貼って、平らに置いたフィルムの上にそっと載せて貼り付け、周囲を切り取った。それを、先に作った枠に内側から貼り付けて完成。

フィルムはまだ余っているので、後でコルキット用のフィルタなども作ってみるか。

太陽フィルタ製作 太陽フィルタ完成

気にかけた割には結局少しシワが出ているがまあこんなものか。実際に望遠鏡に取り付けてみるとこんなふうになる。

NexStar 5SEに装着した太陽フィルタ

巨大黒点の方は、まずは太陽の端から見えてきて巨大黒点と報じられたとき、まだこのフィルタを作成していなかったので従来のND400フィルタ2枚重ねで、カメラレンズで一眼レフで撮影したのがこちら。

太陽黒点太陽 2014/10/19 13:51 Canon EOS 60D, EF-S55-250mm F4-5.6 IS II (250mm F8), ISO100, 1/500sec, ND400フィルタ×2, トリミング

その後天気が悪い日が続き、昨日まで太陽の撮影はできなかった。そして昨日、今回作成のフィルタを墓苑今日に装着して、一眼レフで直焦点で撮影したのがこちら。フィルターの色合いがずいぶん違う。黒点は、太陽が回転している間にずいぶん成長した。

太陽太陽 2014/10/25 10:39 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10) 直接焦点, ISO400, 1/2000sec, AstroSoler Safety Film

そして、ズームアイピースで拡大撮影して黒点部分をクローズアップしたものがこちら。黒点のフチのケバケバ状の様子がなんとか見て取れる。

巨大太陽黒点太陽 2014/04/12 10:52 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10), 8-24mm eyepiece projection (8mm), ISO400, 1/125sec, AstroSoler Safety Film

肝心の今日のISSの太陽面通過は、曇天のため見られなかった。残念。またの機会に期待したい。

 


コルキット+USBカメラで撮影した木星

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太陽黒点と前後してしまったが、その前夜に撮影していた画像。かねてよりコルキットスピカに天体用改造USBカメラC270を接続して画像を見られるようにしているが、それで何を見ると言って、まあ月以外にはそれほどめぼしいものはない。あとはせいぜい惑星で、木星や土星ぐらいか。土星は日没後すぐに沈んでしまって見られないので、深夜に昇ってくる木星を狙ってみた。

そのまま画面キャプチャしたのがこれ。ちょっと画面中央からはずしているが、画面に入っていれば後の作業にはあまり影響ないのでご容赦を。

木星

いくらUSBカメラの撮像素子のサイズが小さくて望遠気味に写るからといって、f=420 mmのコルキットでは全体の画角に対して木星はこのくらいの大きさにしか写らない。眼視の場合は12 mmのアイピース (35倍) で見ても全体の視界に対してこれよりまだ小さく見えるわけで、円盤像なのははっきりわかるが、縞模様はなんとかわかるかどうかという程度に思える。この画像では木星本体がよく見えるくらいの露出に調節しているが、やはり縞模様はよくわからない感じだ。そうやって暗くしたせいで、ガリレオ衛星は写っていないが、USBカメラの露出を上げれば写ることは写るし、眼視ではよくわかる。

さて、これを数十秒間動画記録して、RegiStax6にかけると、あーら不思議。

木星
木星 2014/10/25 03:22 Logicool C270, Orbys KOL-Kit Spica (D40mm f420mm F10.5), RegiStax6, トリミング, 拡大

こんなにしっかり縞模様が現れた。RegiStaxしてもサイズが直径二十ドットにも満たないのは変わりなくてちょっと小さくて見づらいので、上の画像は木星付近だけ切り出したものを、縦横それぞれ3倍に拡大してある。

眼視の場合も心の目で見れば、2本の縞がこのくらいくっきり見えてくるだろう。

パソコンがあれば、コルキットに1,000円あまりのカメラとフリーソフトで、これだけの写真が撮れる。といいたいところだが、そのまま固定撮影すると日周運動のために、数十秒なら画面から出て行くほどではないものの結構な速度で移動していくので、RegiStaxしたときにうまく位置合わせしきれずに移動した分の筋のような画像になってしまったため、これはポラリエに載せて追尾して撮影したものである。かけた費用が一気に1桁上がってしまう (笑)。固定撮影でも、短か目の時間でやればうまくいくかもしれないが、短くする分出来上がりの画像の質は下がるだろう。うまく木星の位置だけ切り出してRegiStaxに食わせるとかできればうまくいくだろうか?

ちなみに、USBカメラの前の記事でf=1,250 mmのNexStar 5SEで同じUSBカメラで撮影した木星の画像があるので、参考までに。そちらは画像サイズそのままだが、焦点距離がほぼちょうど3倍なので、画像的には同じくらいの大きさになっている。

まあいすせれにせよ、NexStar 5SEにアイピース拡大撮影で60Dのクロップ動画で撮ったものとは比ぶべくもないが、こんな画像が取れますよ、ということで。ただし、拡大撮影にこのUSBカメラを使えば、ドットピッチは細かいのでドット数的にだけはより高解像度の画像が撮れそうだが、どうだろうか。


コルキット用の架台

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コルキットにはカメラ用三脚ネジのついた木のブロックがついていて、これで三脚に載せて使うようになっている。講座での製作会ではコルキットの望遠鏡と一緒に安価ながらもまあまあまともな三脚 (Baby SLIK) も提供されたので、最低限それに載せて使えばいいのだが、倍率低目の眼視の接眼レンズで見ているにはまあそれでもなんとかなるかもしれないが、USBカメラをつけるとかなり望遠になるので、揺れの影響が少ないように、よりしっかりした三脚に載せたいのと、ほっておくとすぐ視界から出てしまうので追尾したい。

そこで、三脚は普段カメラ撮影用に使っている三脚 (Velbon SHERPA 250B) で、それにポラリエを載せた上にコルキットを載せて追尾することにする。ポラリエで追尾することでずいぶん楽になる。カメラ用の雲台で望遠鏡を対象に向けるのはちょっと苦労するが、追尾なしだとズレたら毎度同じ苦労をしないといけない。追尾があれば、一度苦労するだけで、しばらくは合わせなおさなくても大丈夫だ。

これまでカメラをポラリエに載せるには、たまたま手元にあった古いバル自由雲台を使っていた。よくポラリエとセツト販売もされているものなのでまあ悪くないとは思っていたが、ある程度広角のカメラでの撮影ではさほど気にならなかったが、望遠でとなると、固定するためのレバーを締めるときに最後に少し動いてしまって正確に対象に向けて固定できない。また、細かい向きの調整も、古いせいか動きがあまりなめらかでなく、ほんの僅かだけ向きをずらすというのがなかなか難しい。

バル自由雲台

そこで別の雲台を試してみる。まずは、コルキットと一緒に提供されたBaby SLIKの雲台。意外にもつくりはちゃんとしていて、三脚から雲台部分だけ取り外して使えるようになっている。また、パン棒式ではなくツマミを回して締めるようになっているが、珍しいことに、2軸を別々に締め付けるようになっている。少しだけ合わせ直すときに、自由雲台だと緩めるまさに自由に動いてしまうので方向を見失ってしまいがちだが、1軸ずつならば合わせやすいのではないか。それに、ポラリエに載せたときに常に上が天の北極方向になったままになる。それから、取り付ける際にバル自由雲台では雲台ごとぐるぐる回さないといけなかったが、こちらは取り付けネジだけ別に回転して締め付けられるので楽だ。

Baby SLIKの雲台

ところが、この雲台をポラリエの雲台ベースに取り付けようとすると、水平軸のツマミがぎりぎりで雲台ベースにつかえてしまう。ツマミが雲台の底の取付面よ り少しだけ下にはみ出しているのだ。細い三脚の先に取り付ける分には問題にならないのだが、ポラリエの雲台ベースは広い面になっているのでうまくない。

カメラネジツマミ

たまたま上の写真のような部品があったので、これを間にはさんで使うとうまくいった。ツマミになっている部分の裏側にはメスのカメラネジが切ってある。オスネジの側は本来プレートをはさんで締め付けるためのものなので長くなっているが、幸いなことにBaby SLIKの雲台は奥深くまでネジが切ってあって途中で頭がつっかえることなく奥まで締め付けられた。

Baby SLIKの雲台

これでうまく雲台ベースに取り付けられた。さて、これで使ってみたが、2軸個別に合わせられるのは便利だが、やはりこの雲台も締め付ける最後で少し動いてしまって、微妙に合わせにくい。コンパクトでなかなかいいのだが。

残るはMeFOTOの三脚の雲台。ここまで出てきたネジは全部1/4インチのカメラネジだったが、こちらの雲台と三脚の間のネジはもうちょいしっかりした三脚に使われている3/8インチの太ネジ仕様なのでそのまま取り付けられない。そこで、ネジアダプタを購入してネジサイズを変換することにする。ジッツォ製品初購入である。

ネジアダプタ

これを三脚から外したMeFOTOの自由雲台のネジ穴に埋め込むように取り付けると、1/4のポラリエの雲台ベースに取り付けられるようになる。

MeFOTO Q2雲台ネジアダプタ取り付け後

この自由雲台だと、フリクションの度合いを調節したまま緩めたり締めたりできるし、水平回転だけ別ツマミでできたりするので方向の調整はやりやすい。とはいっても、やはり締め付けると少しズレてしまう現象は起きる。雲台の先はクイックリリースプレートになっているので望遠鏡の取り付けはしやすい。ということで、現状こんなところに落ち着いている。

ポラリエ+Q2雲台+コルキット

難点は、MeFOTOの三脚を本来の三脚として使う時と、雲台だけこうやって使うときとで、小さなネジアダプタを付けたり外したしないといけないこと。これがちょっと面倒だ。

固定の締め付け時に向きがズレてしまう問題は、もっと高級な自由雲台ならないのだろうか? そうでなければ、微動雲台を使って、固定してから微動で調整するしか無いかと思っている。微動雲台を使えば、固定後に少しずつズレてきてもその分だけ少しずつ微妙に修正できるので便利だ。コルキットではビクセンの微動雲台を使っている人も多く、微動雲台の中では安価ながらもしっかりしていそうでいいのだが、可動範囲が±10° しかないので通常の雲台と併用しなければならなくて、ずいぶん背が高くなってしまう。微動雲台は他にも色々あるので、考え中である。

 


コルキット+ポラリエ+三脚一式移動セット

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前の記事でまとまったコルキットにポラリエ追尾の一式。自宅のベランダや非常階段あたりで見ている分にはまあそのままの状態で適当に運んで使えばいいが、せっかくのコンパクトな機材一式なので、ちょっと観望会に持って行ったりしてみたいところだが、そうすると小さくてもあまりにバラバラでは運搬しにくいので、きれいにまとめたい。

ポラリエも使わず、講座でもらったBaby SLIKの三脚とで使うのであれば、そのBaby SLIKに付属のバッグが三脚以外の物を入れる余裕があり、コルキットを接眼筒を引き抜いた状態にすればちょうど収まる (接眼筒を組み立てた状態だとぎりぎり入らない)。おまけに、アイピースや天頂ミラーなどの小物も収納できるポケットもついていて至れり尽くせり。コルキットのお出かけセットとして完璧なのだが、私が持ち歩くにはそのデザインがさすがにいただけない。まあ、いずれにせよ私の場合はポラリエと、これより大きい三脚を使うので、このバッグを使うことはない。

Baby SLIKのバッグ

さて、まずポラリエとセットにするかどうか以前に、コルキットと付属品一式だけをまとめて収めるためにと物色して購入したのが、このケース。ベルボンの一脚用ケース#57で、長さ的には長すぎるのだが、太さはまあちょうどいい感じで、三脚取付座とファインダーは外さずに収納できる。長さの余った頭の部分に、100円ショップで買ってきた小さなクッションバッグにアイピース、天頂ミラー、そしてUSBカメラを入れたものを突っ込んでファスナーを閉じると、ちょうどいい感じである。コルキットとアクセサリだけを運ぶときはこれだけでちょうどいい。

コルキット一式 in 一脚ケース

更に三脚やポラリエと一緒に運ぶためには、この一脚用ケースに入ったコルキット一式と三脚を更に大きな三脚用のケース、ハクバのGWトライポッドケース T2 LLに一緒に入れる。コルキットをハダカで三脚と一緒にケースに入れると中でぶつかってコルキットが傷んでしまいそうだが、これなら大丈夫。この大きな三脚ケースは、本来もっと大きな三脚を収納するためのものだが、私はこれまでこのケースを普通サイズの三脚を2本まとめて入れて運ぶために使っていた。2008年の皆既日食のときに、2台のビデオカメラで撮影するために三脚も2本持って行くために購入したもので、その後も三脚2本使いで出かけるときにはちょくちょく活躍している。

これに今回は三脚とコルキットの入った一脚ケースを入れる。やはりまた上部に空間が余るので、ここにポラリエと雲台を収納する。写真ではよく見えるようにハダカで置いてあるが、実際は何かクッションにくるんでから入れる感じだ。これで、パソコン以外はひとつのケースに収まったので、眼視でしか使わない場合はこのケースひとつで必要な物は全部入っていて、手軽に運搬できる。USBカメラ使用時は、パソコンを別途他のカバンに入れて運ぶことになる。

コルキット+ポラリエ+三脚一式 in 三脚ケース三脚ケース


コインドライバー

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世の中のネジの中には、コインを使って回すようになったタイプのものがある。大きなマイナスネジのような形状をしているが、溝の底の部分がコインのフチ合うような曲面になっている。例えば、私のSUNTO Vectorの電池交換用のフタや、目覚まし時計の電池交換フタがそんな感じのものである。

SUUNTO VECTOR

そのようなコイン専用のネジとは少し違うが、先日購入した三脚の1/4 – 3/8ネジ変換アダプタは、その形状から普通のドライバでは回しにくく、コインで回すとうまくいく。しかし、コインで回すというのはあくまでも代用ツールである。コインによって直径が違って、大きい500円玉がよかったりするが、いつも財布に500円玉があるとは限らない。そんなところで、実は先端がカーブした専用のドライバが売られている。さほど高価なものでもないので、ひとつ買っておこうと購入したのがこれ、SK11 コインドライバー NO.830-045C。これでコインネジや三脚ネジアダプタも快適に回せる。

SK-11

が、自宅で使っている分にはいいが、三脚ネジアダプタは出かけた先で必要になるかもしれない。三脚ネジアダプタは必要なときに使えるようにMeFOTOの三脚ケースの内側のポケット (購入時から石突きや六角レンチが収納されている) に入れておくことにしてあるのだが、ここに一緒に入れておくには上記のドライバーは入らないわけではないがちょっとかさばる。そこで、常にそのポケットに一緒に収納しておけるように、携帯型のものを別に用意。SUNFLAG キーツール 66-B。こうしておけば、ネジアダプタはあるのに回すものがなくて困るということはなくなるだろう。

SUNFLAG



ガリレオ衛星の相互食

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ガニメデによるイオ食ガニメデによるイオ食 2014/11/23 01:15~57 Canon EOS 60D, Celestron NexStar 5SE (D125mm f1250mm F10), 8-24mm eyepiece projection (8mm), ISO6400, 0.5sec, トリミング, 切り貼り

少し前から、木星の衛星の相互食が見られる時期に入った。日食や月食が新月や満月のたびに起こらないのは軌道が傾いているからなのと同じように、木星の衛星の軌道も地球から見ると普段はいくらか傾いているので、衛星同士は重ならないのだが、土星の輪が消失するのと同じように、木星が公転軌道を半周するごとに、衛星の軌道を真横から見る角度にくるため、衛星同士が重なって相互食を起こすようになる。正確には、衛星が衛星を隠すのは掩蔽、衛星の影に衛星が入るのが食というそうだが。

相互食自体は非常にたくさん起きるのだが、そのうちでも見やすいものが、今日未明に見られたので、撮影してみた。画角的には、普段月を撮ったりしている直焦点では小さくしか写らないので、惑星を撮影するときに使っているアイピース拡大撮影で、ただし惑星だけのときのようにクロップ動画は使わず、画面全体を使って撮影するのでちょうどよいくらい。

現象の起きる時間はそのたびに違うが、今回は重なりはじめから重なり終わりまでが6.6分。そのときだけを撮影しても、衛星がひとつ見えないだけの写真になってしまうので、前後の時間にも撮影して動きがわかるようにしないといけない。本当は、タイムラプス動画的なものにしてみようと、30秒おきに撮影していたのだが、撮れた画像を見ると、シャッターごとに、大気の揺れなどで画像がひどく乱れているものが多く、きれいに写っているものと当たりハズレがある。等間隔で拾うこともままならないので、とにかくきれいな像に写っているものを適当な間隔で拾って、切り貼りして並べたのが上の画像。

しかも、本当は余裕をみて前後30分ずつぐらい撮ろうと思いながら、少し準備に手間取り開始が20分前くらいになってしまった。まあそれでも十分だろうと思いきや、準備中はまだ2つの衛星は十分離れて見えていると思っていたのに、撮影開始した後、思ったより早いうちから接近しただけで像がくっついてひとつに見えてしまうようになった。そんなわけで、2つの星像がだんだん近づいてくるという画像がうまく選べなかった。

写真では01:15:30では分離しているガニメデとイオが、01:24:00にはつながって団子状になり、01:31:00の掩蔽開始寸前には完全に1つの星像にしか見えなくなり、明るさは2つの衛星の明るさが加わった明るさなっている。

そこからガニメデがイオを隠し始めると、イオの明るさの分がなくなっていき、星像としては1つにしか見えないままで明るさだけが減っていく。01:34:00で少し暗くなって、01:35:30で最も暗くなっているのがわかるだろう。

その後は過程を逆にたどり、明るい1つの星像になって、やがて団子状から1つの星像に分離する。

撮影中はNexStarはカメラで占領されているので、眼視ではコルキットの35倍で見ていた。カメラの方も、星の軌跡の撮影のときのように1枚1枚の間を置かずに撮影ではなく、30秒ごとに1枚の撮影なので、撮影ごのプレビューもモニタで見られる。後半、衛星が離れていくところをコルキットと見比べていたが、撮影画像が分離して見えるようになりはじめて、そんなにたたないうちにコルキットでも分離して見えるようになった。

まだしばらくの間、繰り返しあるので、NexStarの方で眼視で見ればもっとぎりぎりまで分離して見えるだろうとか、今回失敗したタイムラプスに再挑戦するなど、色々試してみたい。

 


ガリレオ衛星の相互食 (その2) ― 動画

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先日に続いて、11月30日未明にもまた、前回と同じくガニメデによるイオ食が見られた。今度は木星の見える高度もかなり高く、気流の乱れの影響も少なくて星像がひどく歪んだものは前回よりは少なかったので、連続撮影の画像をタイムラプス動画にした。30秒に1枚撮影したものを秒7.5コマにしているので、実時間の225倍速。ただし、追尾精度が高くないせいとやはり気流の乱れのせいで、画面中に写っている位置がコマごとにバラバラに移動しているので、これをひとコマひとコマ手で合わせていたため時間がかかってしまった。合わせたといっても、やはり画像全体の歪みもあるので、正確に合わせることもできず、なんとなく同じ位置に見えるようにという程度に合わせただけなので、木星と衛星との位置の正確さには欠ける映像になっているが、2つの光点がだんだん近寄ってひとつになって、一旦暗くなって、また戻って、そして離れていく様子はよくわかると思う。


天文宇宙検定2級合格証書受け取り

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既に多くの受験者のところには、12月1日に合否通知と合格者には合格証書が届いていたようなので、イマサラ感いっぱいだが、私はペア受験で申し込んだために、送付物は全部一緒に申し込んだ知人宅の方に届くので、(日付変わって) 昨日やっと合格証書を受け取った。いちおう封は開けないままで渡してもらったので、自分で開封し、無事自己採点通りの83点で合格となっており、合格証書が同封されているのを確認した。めでたしめでたし。

来年は1級にチャレンジしたい。

天文宇宙検定2級


コルキット用太陽フィルター

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前に望遠鏡用に太陽フィルタを作ったときのアストロソーラーセイフティフィルム。ほぼA4サイズなので、125 mmの望遠鏡に使った後も結構余っていた。それで、宇宙かふぇさんにある80 mm屈折望遠鏡で使ってもらう用のフィルタも作り、まだ余っているので、コルキット用にも作成してみた。こんな感じ。

コルキット用太陽フィルター

基本的には前に作ったバーティノフマスクと同じようなものだが、少し作りが違う。フィルムは薄いので、筒にした紙に、折り返すように貼り付けて、その外にまた紙を巻いて筒にする。外の筒は少し前方に伸ばしておくことでフィルムに直接触れにくくなるので、誤ってさわって破いたりする危険が減るかと思う。

望遠鏡での太陽観察で最も安全なのは、投影板を使って投影する方法と言われるが、コルキットの場合、単にそのまま投影板に投影しようとすると、プラスチック製のアイピースが熱で溶ける可能性があるので、金属製のワッシャのようなもの (五円玉でもいい) を中に入れて加熱を防止しないといけないそうで、案外危険があるようだ。むしろ、対物側にフィルタをかぶせるこの方法の方が、フィルタを確実にかぶせる限り安全にも思えるが、まあいずれにせよ太陽観察には安全面に最新の注意は必要だ。

フィルムはコルキット用ならまだ何個か作れる分が残っている。双眼鏡用に作ってもいいのかもしれないが、双眼鏡ではちょっとはめはずしで手違いしそうな気がして危険かもしれないのでそれはやめておこう。

昼間にコルキットを抱えたまま、横浜は根岸の星パン屋さんに行く機会があったので、この太陽フィルタを使って黒点観察の披露をした。


コルキットで太陽撮影

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コルキット用の太陽フィルタをつくったので、せっかくだから撮影も。

望遠鏡で太陽を狙うときは、レンズでできたファインダーは望遠鏡本体と同様に光を集めて危険なので取り外すかフタをしてしまうので使えない。ファインダーにも太陽フィルタをつければいいが、それでも太陽の方を向いてファインダーで導入するのは太陽を直視してしまいそうでやりにくい。

簡単な方法としては、地面や壁に落ちる望遠鏡の鏡筒の影がちょうど円形になるように望遠鏡を向けるという方法がおすすめだが、コルキットではファインダーが素通しかつ、接眼(?)側に視界を狭めるためのビニールパッチが貼ってあって、望遠鏡を太陽に向けるとちょうどファインダー内を通った光がこのビニールパッチを照らす。これがきれいに全体を照らすようにするときっちり太陽に向いていることになる。これは便利だ。大きい望遠鏡を太陽に向けるときも、これを使うといいかもしれない。きっちり並行が出せるかどうかか問題かもしれないが。私のNexStarについているのはドットファインダーでうまくないが、一般的なファインダーのついている望遠鏡なら、ファインダーにこのコルキットのファインダーを木製の台座と輪ゴムで取り付けて、ファインダーの方向微調整を使って向きを合わせておけばいいかもしれない。

コルキットファインダーで太陽導入

いつものwebカメラだと太陽は画面からはみ出てしまうのはわかっているので、今回はS120でコリメート撮影してみた。21倍になる方のアイピースで、カメラ側は85mm相当にズーム。天頂ミラーを使って撮影したのを、左右反転だけしたのが下の写真。太陽はベタで明るいだけなせいかカメラのオートフォーカスはうまく働かず、マニュアル固定にして撮影したものの少しピンボケなのはご愛嬌。

コルキットで撮影した太陽

太陽 2014/12/13 03:22 Canon PowerShot S120, Orbys KOL-Kit Spica (D40mm f420mm F10.5) 20 mm eyepiece, afocal, 18.3mm F4.5 1/1000 sec


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